読書感想「高校事変Ⅺ」
著者:松岡圭祐
高校事変シリーズ 第11巻
主人公優莉結衣は平成最大の凶悪事件を起こした死刑囚を父に持つ女子高生。
1巻で通っていた高校がテロリストに占拠される”事変”に巻き込まれて、この11巻に至るまで長い戦いに明け暮れる日々が続いていくことになります。
9巻で「田代ファミリー編」が終わり、現在は長男架禱斗との抗争「壮大なる兄妹げんか編」へと進んでいます。
このシリーズは速筆でなる松岡さんが短期間に発表されたのが特徴で、そのため時事ネタも満載です。そのスピード感は文中でも冴え渡り、読者にも伝染して読む手を止められなくなります。
シリーズ作品の出来はキャラクターに左右されますが、優莉結衣がとにかく魅力的で本シリーズを支えています。時に荒唐無稽と評されることもありますが、それさえもシリーズの魅力と言えるでしょう。
次巻は2022年3月発行予定。かなりクライマックスに近いと思われ、完結後あらためてシリーズを総括してみたいと思います。
今回は11巻の感想として、読書記録投稿サイト「読書メーター」へのUPより転載します。